歯ぎしりによる大きな力がインプラントにかからないように、就寝時にナイトガードをはめることで、インプラント治療は可能です。
インプラントに用いられる金属(チタン)は生体親和性が非常に高く、金属アレルギーを起こしにくい材料です。金属アレルギーのある方あるいは強く疑われる方は、金属アレルギー検査でチタンに対するアレルギー反応を調べてからインプラント治療が可能かどうか判断することがあります。
虫歯治療や歯周病治療などの他の歯の治療をしておく必要です。とくに歯周病の存在は、インプラントに悪い影響を及ぼしますので、手術前にしっかり解決しておく必要があるでしょう。インプラント治療に年齢制限はありませんが、外科処置に耐えられない人、重症の糖尿病や内臓疾患がある人、あるいはヘビースモーカーの人などはインプラント治療を受けられないことがあります。
ブラッシングを励行しお口のなかを清潔にしておいてください。そして、風邪などをひかないように体調管理もおねがいします。喫煙される方は、数週間前から禁煙をしておくこともインプラント手術を成功させるために大切です。翌日は良好な治療のために必ずではありませんが、安静にしたほうがいいでしょう。
インプラント手術は抜歯などで行う局部麻酔で行い、手術中に痛みを感じることはありません。(ただし、あごの骨に穴を開けるときなどの振動や響きを感じることがあります。)手術後、麻酔が切れると多少の痛みと腫れができることがありますが、抗生剤や鎮痛剤を適切に服用することで抑えることができます。
問題ないと思いますが、長い間歯がなかったところに歯が入るのですから、リハビリをするように軟らかいものから少しずつ慣らしながら噛んでいくほうが安全です。
インプラント周囲炎は細菌が感染し、インプラントを支える歯肉や骨が炎症を起こし、破壊されていく病気です。天然歯の歯周炎を引き起こす細菌と同じ細菌が原因しており、インプラントの周りに起こる歯周炎と考えていいでしょう。ただし、インプラントには歯が持っている細菌感染に対する防御機構が弱く、通常、歯周炎よりも進行が早く、適切な処置を行わなければ、インプラントを抜かなければならないことがあります。
上あごには副鼻腔というおおきな空洞があり、インプラント治療を行う際には、この空洞のなかに骨を再生する手術(サイナスリフト)が必要になることがあります。この手術法は約20年前から行われおり、多くの治療例から安全性が認められています。
インプラント歯周炎が進行するとインプラントがガタついたりして、抜かなければならないことがあります。また、歯ぎしりなどの強い力によって、インプラントが折れたり、はずれたりすることもあります。しかし、これらは適切な治療とメンテナンスによって防ぐことができます。不幸にしてインプラントを抜いた場合でも骨の再生治療などを行って、もう一度埋め替えることができるので、安心してください。
喫煙はインプラントと骨の結合や傷の治りに悪い影響を与えますので、少なくとも手術の数週間前から術後数週間は禁煙していただくことになります。また、喫煙は歯周病やインプラント周囲炎の増悪にも関係していますので、インプラント治療を機にたばこをやめることをおすすめします。
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